セットを終え、ウエイトを置いて時間を確認します。30秒後に再開するべきでしょうか。それとも2分、あるいはもっと長く休んだほうがよいのでしょうか。
まずは、負荷の大きい多関節種目で2〜3分、比較的小さな筋群を狙う単関節種目で1〜2分を目安にしましょう。最大筋力の向上を目的とした高重量のセットでは、3〜5分程度が目安です。
これはあくまで出発点であり、必ず守るべき時間ではありません。適切な休憩時間は、種目、直前のセットのきつさ、そして次のセットで何を達成したいかによって変わります。
セット間の休憩が大切な理由
休憩は、直前の運動による疲労から回復し、次のセットを予定した重量・回数・フォームで行うための時間です。
再開が早すぎると、普段は扱える重量でもかなりきつく感じることがあります。回数が減ったり、狙っている筋肉より先に、息切れや握力の低下、全身の疲労が限界を決めてしまったりするかもしれません。
考えたいのは、「次のセットをしっかり行うには、どれくらいの休憩が必要か?」ということです。
休憩時間の実践的な目安
| トレーニングの内容 | 休憩時間の目安 | 重視すること |
|---|---|---|
| 高重量での筋力トレーニング(多くの場合1〜6回) | 3〜5分 | 高重量でも動作をコントロールし、再び力を発揮できる状態に整えること |
| 筋肥大を目的とした多関節種目 | 2〜3分 | 十分な反復回数と安定したフォームを維持すること |
| 筋肥大を目的とした単関節種目 | 1〜2分 | 対象の筋肉を回復させ、セットの質を保つこと |
| 軽い負荷での筋持久力トレーニング | 30〜90秒 | 正しいフォームを保ちながら、計画した筋持久力への負荷をかけること |
実際のパフォーマンスに合わせて、この範囲を調整してください。同じ回数で行う場合でも、きついレッグプレスのセットは、アームカールより長い回復時間を必要とすることがあります。
筋力向上のためにはどれくらい休むべき?
高重量のスクワット、デッドリフト、プレスなどでは、負荷の高いメインセットの間に3〜5分休むことから始めましょう。
米国スポーツ医学会(ACSM)の2009年のポジションスタンドでは、高重量の筋力トレーニングにこの範囲の休憩時間を推奨しています。また、個人の目標やトレーニング状況に合わせて推奨内容を調整することも重視しています。ACSMのポジションスタンドを読む。
たとえば、スクワットを5回ずつ4セット行う計画なら、まず3分休んでみましょう。次のセットの前に、しっかり腹圧をかけられる程度まで呼吸が落ち着いているか、動作をコントロールしながら再び行える状態かを確認します。
まだ準備が整っていないと感じたら、もう1分休んで再確認しましょう。タイマーは、次のセットに向けて準備を整えるために使うものです。
筋肥大のためにはどれくらい休むべき?
筋肥大を目指す場合は、多関節種目で2〜3分、単関節種目で1〜2分を目安に始め、必要に応じて調整しましょう。
すべての休憩を60秒以内に収める必要はありません。トレーニング経験のある若い男性21人を対象とした8週間の研究では、休憩を1分とした場合よりも3分とした場合のほうが、スクワットとベンチプレスの筋力、および大腿前面の筋厚に大きな改善が見られました。ただし、小規模な研究であり、すべての人に共通する理想的な休憩時間を示すものではありません。1分と3分の休憩を比較した研究を読む。
実践で大切なのは、効果的なセットを続けられるだけの回復時間を確保することです。短い休憩では予定した回数の範囲を繰り返し下回ってしまうなら、少し長く休んでみましょう。
もっと休む必要があるかを判断するには
複数のセットやトレーニングを通して、次のような傾向がないか確認しましょう。
- 重量は同じなのに、回数が大きく落ちる。
- 息がまだ上がっていて、無理なく姿勢を整えたり腹圧をかけたりできない。
- 握力の低下や全身の疲労が、次のセットの制限要因になる。
- 想定よりもかなり早い段階で、フォームを維持するのが難しくなる。
ただし、これらの兆候があっても、休憩時間だけが原因とは限りません。重量が重すぎる、最初のセットで限界近くまで追い込みすぎている、あるいは単にその日の調子がよくない可能性もあります。
一度に変える条件は1つにしましょう。種目と重量はそのままに、休憩を30〜60秒延ばして、結果を観察します。
実例:ベンチプレスの休憩時間を調整する
目標が8〜10回を3セットだとします。休憩が1分の場合、結果が次のようになりました。
- 1セット目:10回
- 2セット目:7回
- 3セット目:5回
次に同じような条件でトレーニングするときは、休憩を2〜3分にしてみましょう。重量とフォームは同じに保ち、最初のセットを普段以上に追い込まないようにします。
目標の回数範囲に近い結果を維持できるなら、この種目には長めの休憩が合っている可能性があります。これは休憩時間を試す方法の一例であり、特定の結果を予測するものではありません。
特にきついセットでは、後半のセットで回数が多少落ちるのは普通のことです。すべてのセットで同じ回数をこなす必要はありません。
すべての種目で休憩時間をそろえるべき?
タイマーを1つの時間に固定すると便利ですが、種目ごとに目安を決めたほうが役立つ場合もあります。
以下を一例として試し、自分に合わせて調整してみてください。
- スクワット:3分
- ダンベルベンチプレス:2分
- シーテッドケーブルロー:2分
- サイドレイズ:90秒
- アームカール:90秒
これは設定例であり、最適化された処方ではありません。次のセットに必要なら、休憩を延ばしましょう。小さな筋群を狙う単関節種目でも、特にきついセットの後には長めの回復時間が必要になることがあります。
トレーニング時間が限られている場合は?
まず、その日のトレーニングで最も大切な種目を決めましょう。その種目に必要な回復時間を確保してから、残りの時間にほかの種目を組み込みます。
たとえば35分しかないなら、1時間分の計画をそのまま短い休憩で詰め込むのではなく、主要な種目を行い、任意の補助種目を減らす方法があります。
器具の移動や切り替えを事前に考え、スマートフォンを見る時間を短くしましょう。こうした工夫なら、休憩のたびに時間に追われることなく、トレーニングを進めやすくなります。
休憩時間をそろえると進歩を把握しやすくなる理由
ある週は1分休んで8回、次の週は4分休んで10回できたとします。後者も有用な記録ですが、実施条件が変わっています。
休憩時間をある程度そろえると、トレーニング同士を比較しやすくなります。意図的に休憩時間を変えた場合は、重量や回数と一緒に記録しておきましょう。
毎秒を正確に測る必要はありません。おおよその休憩時間の目安を記録するだけでも、トレーニング履歴を理解するための手がかりになります。
役立つトレーニング記録について詳しくは、トレーニングの進歩を複雑にせずに記録する方法をご覧ください。
休憩タイマーを準備状態の確認に使う
セットを始める前に、休憩時間の目安を決めておきましょう。セットが終わったらタイマーを開始し、結果を記録して、残りの時間を回復と次のセットの準備に使います。
タイマーが鳴ったら、再開できる状態かを確認しましょう。もう少し必要なら休憩を延ばし、その変更を記録します。
Smart Workout DiaryのActive Workoutモードでは、トレーニングの流れの中で休憩タイマーを使えます。詳しくは、Active Workoutモード:最初のセットから最後まで集中を保つをご覧ください。
次のトレーニングで試せるシンプルな方法
- 種目ごとに休憩時間の目安を決める。
- タイマーを使って、休憩時間をある程度そろえる。
- 次のセットを始める前に、準備が整っているか確認する。
- 回数やフォームが想定以上に崩れる場合は、休憩時間を調整する。
- 大きな変更は記録し、今後の比較に必要な情報を残す。
次のセットで十分に力を発揮できるだけ休みましょう。適切な休憩時間は、計画したトレーニングを支え、無理なく進める助けになります。